2009.12.01
気仙沼生まれの生姜
気仙沼市内の南側 大谷地区は古くから金の採掘をしたところです 大谷金山入り口に 内久根さんという農家があり 今年初めて気仙沼生まれの立派な生姜を収穫しました。香りといい 大きさといい土から掘り出したとき思わず「おおーっ」と歓声が上がりました。先日 生姜の専門家に見ていただき、たいしたりっぱな生姜だと太鼓判をいただきました。
気仙沼は魚の町です。さんまやカツオは刺身で食べる時も煮つける時も生姜は欠かせません。地元で安全な生姜が作れたら・・と2年前から野菜市場の部長さんが、作付を勧めてくださいました。生姜の国内一の産地は高知県ですが、多く出回っているのはお隣、中国産です。
生姜は土のエネルギーをたくさん吸収して育つため 収穫したら そのあと何年か土を休ませなければならないそうです。
不本意ながら耕作ができないでいた土地があるので来年からは そこを一反ぶづつ何箇所か移動しながら生姜を作る計画だそうです。内久根さんの立派な生姜に励まされ、新たに挑戦する農家さんも増えると聞きました。
斉吉では内久根さんの貴重な気仙沼生まれの生姜を「さんま笹寿司」や「雪つつみのさんま」に使わせていただくことになりました。本当にありがたいことです。
ところで「内久根」さん というのは名字ではなく屋号です。どんな意味ですかとお尋ねしたら 大谷金山で採掘がはじまったときに京都の内公家(うちくげ)というところから金の採掘指導に来たのがご先祖様とおっしゃいます。
「はあ なるほど 何年ぐらい前のごどですか」「600年ぐらい前だっていうけんともね」
「えーっ・・600年ですか 600年前っていづですか」「室町時代が安土桃山時代でねえべがね」
さらりとおっしゃる内久根さんはお寺の過去帳に22代前まで記録のある名家でした。
生姜は代々のご先祖様が守ってくださった土地と内久根さんのパワーの賜物だと得心しました。