2013.08.27
父の朝
父は81歳 夕方7時には もう 寝ており 夜はほとんど会うことがないので
父に会うのは 主に朝です。
朝4時過ぎには 起きて お湯を沸かし ご先祖様に お茶をあげ そのあと自分のお茶を入れます。
うんと 濃いのが好きなので いくら言っても 急須が 詰るくらいの お茶の葉を入れ 後から起きてきた 母に 怒られています
お茶といっしょに羊羹を食べます 羊羹は とらやさん か 岩谷堂さんと 決まっていて 羊羹を買うために 気仙沼駅か ジャスコまで 往復1時間以上かけて 歩きます。羊羹のためならえんやこら なのです
3cmぐらいに 厚くきって食べるので 震災の後は「貧乏なんだから そんな贅沢に 大きくきってはだめだ」と また母に 怒られていますが 全く聞いていません。
新聞は日本経済新聞と 河北新報 三陸新報と 3紙を 隅々まで読み 後で起きてくる 私たちに 読んだほうが よい記事について 指示を出します
そのあと玄米粉と 胡麻や きなこを いっしょに練ったものを食べますが この時 黒メガネをかけています。
黒いプラスチックに 細かい穴がたくさん あいているものがレンズの代わりについている 変なメガネです。
父は2年ほど前に 急に目が見えなくなり 新聞も読めなくなり 急いで手術をしていただいたのですが その後 純夫さんが このメガネを見つけてきました 細かい穴から ものを見ながら眼の玉を 右左に動かすと 良い と云う事でした。でも 実は百均(ヒャッキン) で 見つけたものなので 私たちは 大いにあやしいと 思ったのですが 父は まじめに 取り組み 目はまもなく、見えるようになりました。 メガネの効果は どんなものか は、わかりませんが、「純夫の 買って来たメガネに助けられた」 と云って 毎朝 10分間 続けています。 私たちは(もちろん純夫さんも)手術をしていただいた おかげと 思っていますが 信じる事は大きな力を持つサンプルのような状況 です。
全国から 気仙沼に漁船を誘致し、ずっと仕事ばかりしていた 父ですが、今は 会社のみんなが 一生懸命な 事を ただ 喜んでくれ しかも 元気です。
ありがたいです。