2021.10.15
及川りんご園さんのりんご
りんごの生命力
先日、昨年の生鮮便でお世話になった江刺産りんごを育てていらっしゃる「及川りんご園」・及川さんご夫婦が気仙沼においで下さる機会がありました。その中で、今年の6月にあった雹被害のお話を伺いました。今年の春先の低温や霜被害に続き、6月中旬に局地的に起きた雹被害が発生。こんなことは、15年前にもあったそうです。ほんの、わずかな時間に、及川りんご園さんの7~8割が被害を受けたそう。
「もちろん、傷のあったりんごも、傷がつかなかったりんごも、同じように愛情と手間をかけて育ててきたりんごです。ですが、かする程度のちいさな傷でも傷物になってしまうんですよ。」と及川さん。
「でも、科学的な根拠はないんですが、実は”雹にあたったりんごは美味しくなる”と言われてるんですよ!」と奥様。
傷がつくことで、自分の身を守るために木が果実にぎゅっと力を入れる。その力で甘くなるのだろう、と仰っていました。そんなお話を伺い、りんごの生命力に感動した私たち。
その3日後、私たちも及川りんご園さんへお邪魔してきました!
及川りんご園さんへ
岩手県奥州市江刺にある及川りんご園さんです。
どこまでもどこまでもりんごの木が続きます。
ふわっとした土壌。及川りんご園さんはエコファーマーの認証を取られています。大変手間がかかるそうですが、雑草が生えすぎないように管理しつつ、より自然に近い状態で保たれています。
雹被害にあったりんごです。
東から、叩きつけるように雹が降ったそうです。伺った時、ちょうど、スタッフの皆さんが休憩から作業中に戻られるところで、それが、なんだか楽しそうな声とともに持ち場へ向かっていかれます。
「葉摘み」「玉回し」という作業をされていました。
葉摘みは、太陽光をたっぷり当てるためにりんごの周りの葉っぱを摘んで日当たりを良くすること。玉回しは、日陰になっている側に日を当て、360度きれいに色が付くように1個、1個、繰り返し反転させていく作業だそう。また、「紅葉と同じように、寒暖差によって色づきが良くなり、寒ければ寒いほど自分を守ろうと糖度が上がり、美味しいりんごになるんです。」と及川さんが教えてくださいました。
ひとつひとつ、同じように愛情をこめて丁寧に育て・収穫しているからこそ、傷のついたりんごも同じように育てる。及川りんご農園さんではなんだか幸せそうにりんごがなっています。