2024.11.06
大蔵村へ
山形県最上郡大蔵村 月山のふもとにわく湧き水です。
(ずっとここに来てみたかった)
この豊富な湧き水が「大蔵わさび雪葵」を育てます
「雪葵」という美しい名前をもつ山葵(わさび)は
大蔵村が日本屈指の豪雪地帯であるからでしょう。
3mを超す雪が降り4月いっぱいは雪の中です。
ですから昔は5月に種をまいて11月に収穫できる作物でないと作れなかったそうです。
今はビニールハウスがあるおかげで、雪の中青い葉を茂らしわさびが育ちます。
湧き水の温度は一年を通して同じ8度。わさびの旬は冬です。
ご案内くださった
大蔵わさびの技術顧問の佐藤さんは、30年前この豪雪地域の水が米作に適さない冷たい水であるため、地下から水をくみ上げるため地面を掘りポンプをつける仕事だったそうです。そのため、この地形の成り立ちや地下のことなど詳しくご存じで
たくさん教えてくださいました。
この雪解け水の湧き水は250年もかかって地表に出ているのだそうです。(400年くらいの時を要しているのではないかという研究もあるそうです。)
月山は断層活動によって山体の半分が崩れ庄内川ができました。20万年前のことだそうです。
月山の麓 大蔵村には肘折温泉がありますが、一万年前肘折火山が何回か噴火し、火山灰が降り積もった層があって
そこは軽石の層です。250mの地下です。
軽石は溶存酸素が含まれ、酸素を含んだきれいな水が
長い時間をかけて湧き水になり川に流れます。
庄内川に自生していた山葵が寒冷地でも育つのではないかと、尾花沢の農業試験場で研究され育種されました。
月山の麓にいます。
ここは「升玉の清水」と呼ばれる月山の恵みです。
初めてのわさびの手巻き寿司をごちそうになりました。
余すところなくわさびがいただけるように工夫された食べ方に感動しました。
左はきゅうり 他はすべてわさびです。
きゅうりの隣はわさびの粕漬け
その隣はわさびの茎のふすべ(このふすべ、ふすべるという料理方は山形独自の言い方ではないかと思います。この料理方でまた食べ方の世界が広がるのです)
下の左はわさびの千切り その隣はわさびの根の甘酢漬け
わさびの葉の塩漬け
酢飯をしいて具をおいて
巻いていただきます。
なんて爽やかないい香りのいろいろ 辛すぎた組み合わせで、笑いが止まらなくなるほどだったりしましたが、わさびをすべて食べる丁寧な工夫と、いい香りと、後味に感激し、心からありがたく思いました。
わさびの手巻き寿司をご用意くださったのは真ん中の鈴木さんです。
帰りに湧き水の流れで自生しているクレソンをとっていくように
案内されました。こんなにとって大喜びしていたら
佐藤さんに「なんだーそればりーだめだー(なんだそんな少しばっかり だめだよ)長靴はいてんだがらもっととってー」といわれ
サラダかお肉の付け合わせかと考えた私は、「会社でみんなに配っても多いからこれで十分です」と行ったり来たり。
結果 押したり引いたりでこの量!
こんなにいただいてしまった と帰り道どうしようかと考えて あ!「ふすべる」だ!
新しいクレソンの食べ方ができました。「ふすべる」の話はこの次に。