2022.08.22
のだ塩工房さん
岩手県の野田村では
使うエネルギーさえ昔ながらの方法で、塩を作られています。
薪窯直煮製法といいますが、文字のとおり盛岡レンガが積まれた大きな釜に野田村で汲み上げた海水を4日間煮て1日乾燥させて作るので5日かけて塩ができます。海水100%です。
エネルギーは地元で切り出した薪です。
職人さんが、気温、湿気などで変わる条件に合わせながら、薪を焚いていきます。
この窯が4つあります。
火を入れて一日目の釜 2日目の釜と並んでいます。薪を焚いて海水を蒸発させては、減った分を足し、減った分をたして、4日間
4日目は あくのように上に浮いているものを取って仕上げます。この浮いているものは天然のにがりで、近隣や、盛岡のお豆腐やさんへ行きます。
野田村の塩の歴史は古く、南部牛の背中にのせて盛岡や秋田まで塩を運んだそうです。
牛の背に塩をのせて歩いた山道はしたたり落ちる塩で草が生えず「塩の道」と呼ばれ今もその跡があるそうです。消費量日本一の豆腐の町盛岡の豆腐を古くから支えたことも納得です。
職人さんが網で塩をすくいあげていますが、この海水のきりかたで味が決まるそうです。結晶になった塩に、どれだけ海のミネラルを残すかがここで決まるそうです。昔と今の製法の違いは、すくいあげた塩を洗濯機の脱水にかける
この点だけとのことでした。一釜に1.3トン入った海水から20kの塩を取り出します。
まさに手塩にかけた塩です。
のだ塩は甘みのような旨味を感じる塩です。いい素材にこれを一振りしていただく食べ物は、材料の味がはっきり際立ち贅沢で滋味深い美味しさだと感じます。
4日間煮だす海の塩のおかげです
8月6日斉吉の生鮮便ツアーでお客様とご一緒させていただきました。
自然の恵みに労をいとわない丁寧な仕事のおかげでいただく塩に益々感謝をしています。