お客様の声 ハロー斉吉セット

2008.10.01

あったげぇさむい

弁天様のお祭りが終わると、少しずつ寒さに向かいます。
「弁天さんの宵祭りが終わっと、朝晩あったげぇさむぐなるね 」。暖ったかいのか寒いのか わかりにくい気仙沼弁ですが、この「あったげぇ」は 「とても」という意味です。
一景島神社の弁天様は昭和20年代の終わりごろまで海に浮かぶ岩の上の神社でした。鳥居まで朱塗りの太鼓橋を渡り弁天様にお参りしたそうです。内湾の魚町から魚市場が現在地へ移ってきたときに、当時 内の脇といわれた一景島神社を含むこの地区一帯が埋め立てられました。気仙沼は北上山系から連なる山がいっきに海に入り平野がほとんどない地形が特徴です。
今日 平らなところはほとんど埋め立てといってもいいくらいで 昔の人は手掘りで進み、土をもっこで担ぎトロッコで運ぶ、 遠浅の海から砂をポンプで噴出す。そんな 工事だったそうです。現在の気仙沼魚市場は昭和31年の開業で、当時魚市場の前は臨港線といわれる貨物の鉄道が通り、水揚げされたばかりの魚を木箱や樽に入れてすぐ消費地に運ぶ仕組みが整った画期的なものです。その後輸送はトラックに変わり、昭和54年に臨港線は廃止になりましたが、魚市場はその後も発展を続け現在も改修工事が続いています。1kもある市場はさらに南側に伸びています。
湾の中は相当な時化のときも荒れた様子を見せたことがなく、穏やかです。台風避難で気仙沼港に入るたくさんの漁船が3段づけ4段づけで停泊し湾を埋め尽くす様はまさに圧巻です。台風一過 沖へ出す漁船の様子もさらに見事です。

「あったげぇ あったけぇ」はもちろん とてもあったかい ということです。
さらに 寒さに向かうとこんなこともいいます。「寒いがら、車であるぐべ」気仙沼では「車であるく」というのは 車で通うことを言います。車に乗るのか 歩くのか、まさか!車の中で歩くの? 面白いから、ついつい自慢したくなります。

               

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