2012.09.04
ぜーぜーから うきうきへ
小さい頃は 秋が大嫌いでした。
台風が多くて ぜんそく持ちの私は 急に気圧がさがるのに 調子を合わせられず、発作が起きるからです。
さんま船は 水揚げ後すぐに 氷や燃料を積んで 出漁します。現場が忙しいのはもちろんですが 携帯電話の無い時代は 無線で来る市場からの連絡を受けて 事務所から電話で各業者さんや船主さんへ 連絡をします。
とにかく 早く業者さんに来てもらい 仕込みをしなければなりません。
父も叔父も母も 長くつを履いて 腰に手ぬぐいを下げ 早歩き、腕はさんまのうろこがへばりつき 目は三角。
きっと、ものすごく 忙しかったのだと思います。その家族と 事務所の混雑の中で泣いてばかりいました。
もちろん 母は 私のことなど かまう暇などありません。
今 思い出しても 灰色な 気持ちになります。あー(笑)
いつ頃から さんまが 光って見えるようになったのか、わかりませんが きっと仕事をするようになってからだと思います。
このごろ 地元の自然や食材の素晴らしいことを言ったりしていますが、全くその立場にならないと わからないものなんだと 恥ずかしい思いがします。
今年のさんま船の出漁準備は 本当にご苦労されたと思います。壊れたままの岸壁で 船を付けることも ままならず、造船所はじめ 電気 エンジン 無線 冷凍機の各事業者さん 最後は船大工さんとペンキ屋さん 出漁間際の夜遅くまで続きました。本当にみんなの仕事の結集なんだと 感じます。
さあ いよいよ 秋の本番です。うきうき