2019.08.01
2019年8月|かもしか小路 ツタの塔
時々カモシカが通るから
カモシカ小路と呼んでいる道の入り口に
ツタで覆われた大きな石の塔があります。
今時期いちばん緑が濃く
海からの風に少し揺れ、てっぺんには避雷針だというとんがりがあって、なんとも素敵。
ツタは美しくどこか、かわいらしいのです。
この塔は小山さんのお屋敷にある雨水の貯水タンクだった
(今は使っていない)とお聞きして途端に、以前行ったアラン諸島で見た
岩盤の上のじゃがいも畑を思い出しました。鼎店のある柏崎も岩盤です。
わが家のご先祖も、ここでじゃがいもを作っていたと聞いていました。
アラン諸島はすべてが岩盤で、昔 男の人は岩を砕いてわずかな砂を集め
女の人は海で集めた海藻を担いで岩盤をのぼり、その集めた砂と合わせて
土にしてじゃがいもを作った話を聞きました。
そこには、まさに雨水を貯める岩で作られたタンクがありました。
どうして こんなに厳しい環境でも人は住んだのだろうかと、訪れた時に思ったものです。
今はアイルランド人にとって古典であるゲール語を学ぶ合宿や長期滞在の観光の島になっていました。
同じ岩盤の柏崎にも、それは貯水タンクが必要だったろうと、まさに腑に落ちるし
遠くアラン諸島を思い不思議な気持ちになりました。
ところで昨日、東北大の経済学の権教授のお話を聞く機会がありました。
人には2重にも3重にも殻があって、その中で、どうしたら良いかと思い悩んでいる、
見つからないため、虫眼鏡をとりだして探そうとする絵を見せられました。
自分の殻ほど見えないものはなく
殻を出た人がいて少しずつ、いえ大きく世の中を変えていくんだと
そうゆうことを考えました。