2020.05.04
2020年5月|メイファーズ しかたがない
数日前、日経新聞コラムで天才バカボンを描いた赤塚不二夫さんが
中国語の「メイファーズ」を自分流に訳して
「これでいいのだ」とバカボンのパパに言わせ続けた。
という話が載っていました。
私は祖父からこの言葉を何度も聞いていたのを思い出しました。
祖父の戦地は中国でした。
戦争の話は何も聞いたことがなかったけど、
現地の人から覚えた言葉を時々話していました。
祖父は、とても気が強く、言うことを聞かない自分の奥さんに
対して「メイファーズ」と言っていたのです。
「気の強い、かじる馬っこはなんぼ語ったってわがんねんだ。」
戦地では馬のお世話係りだったそうです。
負けたくない祖母の活躍は「メイファーズ」と言っていた
祖父のおかげが大きかったと、改めて思います。
あれ?そういえば祖母は祖父のことを天才バカボンって言っていた。
身内だから笑えるけど。
あきらめとも少し違い、しかたがないとまず腹に据えることによって
実は心が解放され
祖父は祖母のことを怒る気持ちから離れることができました。
そのとらわれない心が、祖父の日常をとても良いものにしていたと思います。
毎日困ったことで頭の中がいっぱいになりがちだけれど
まずはメイファーズ、今日も大切な日常の一日です。
そのうえで空いた心の余裕の中でもっと楽しいこと、
誰かの役にたつことを考えたいと思っています。