2024.05.01
2024年5月|煮魚はテリヤキか
フランス人は煮魚を召し上がるだろうか
主催者側からは気仙沼でいつも食べているメニューにしてほしいとのこと。
初めての しかも慣れない他所の厨房で、120名様の料理をお出しするには、
どんな場面でもできると信じて心通わせている料理が良い。
この大事な機会に、気仙沼の味を美味しいと喜んでもらいたい。
でも フランスのお客様が初めて食べる煮魚がNonというようなものだったら、
メインのボリュームのある料理が口に合わなかったら、
考えはうろうろ。心配はつきず
できる限りフランスのことを聴ける方に訊ねるけれど、
煮魚を食べるかは分からない。
中に甘辛い味は好みなはず、という話もあり、メインに決める。
斉吉が最も食べてもらいたい料理だったから、が一番の理由だと思う。
日本の天然の魚は持ち込めないので魚は現地調達のアトランティックサーモンに
「返したれ」は手持ちで、
さらに現地へ行ってから食べた料理から考え、返したれは少しアレンジをした。
当日は、もう全力で集中して啓志郎さんと力と考えを合わせ料理をするだけ。
たくさんの方がサポートしてくださっている。
ディナーが無事終わり
お客様の笑顔と拍手に安堵し、深く呼吸をスーハ―スーハ―してから
スパークリングな飲み物を飲むぞという気持ち。終わったー。
メニューには、斉吉の返したれの入った甘辛いソースで煮たサーモンとあるのに
お客さんは親しみのこもった笑顔で「パッフェ テリヤキ」といってこられた
甘辛の醤油味は テリヤキ?世界共通語なのだろうか、
あー喜ばれた煮魚!!
フランス人はお世辞を言うかわからないけど、
すごく!すごく楽しかった。
※パッフェはフランス語で完璧!という意味らしいです。